“わたしらしく働く”をみつける
ウェブマガジン
- I want to be
- I may be able to do it
- I will take a step forward
startup
人と人とがつながり支えあいながら、自分らしく心豊かに、安心して生活することができる地域社会を作ること
千歳市|合同会社ハレルモ代表 米澤緒子
千歳市|合同会社ハレルモ代表 米澤緒子
Profile
合同会社ハレルモ
代表 米澤緒子
所在地 北海道千歳市信濃1-7-18
TEL 0123-27-9565
就労継続支援・福祉用具販売
一番大変な時期を地域に支えてもらったからこそ土地への愛着が増した
米澤さんの地域の方々への愛情は底なしに深い。
それは一体どこから来るのだろうか。
千歳市に移り住み
知らない土地での生活
頼れる人がいない中での子育ては、時に孤独で、
仕事と子育ての両立が難しい状況の中、体調を崩していった。
そんな中、隣近所の両親ほどの方々が状況を察して、
声をかけてくださったり、子供の遊び相手になってくださった。
そうやって一番大変な時期を、
地域の方々によって支えてもらったのだ。
20年近く経ち、その方々が高齢者となった今、
今度は自分がお礼をする時期がきたと感じる。
そのような地域の支え合いを経験したから
なお一層、この土地への愛着が増したのだ。
仕事を退職し、夫の仕事を継承しながら自分の資格や学びを生かした仕事を
その後、夫が事故に遭い、車椅子生活となったことがきっかけで、
それまで勤めていた、発達に何らかの不安を抱えた親子を支援する
仕事を退職し、夫の仕事を継承しながら、
自分の資格や学びを生かした仕事をするため、法人を立ち上げた。
それが現在の就労継続支援「晴レルモキッチン」と
福祉用具販売「ハレルモcare」。
「晴レルモキッチン」はおにぎり専門店
心身に不安があり、社会に出ることが難しい18歳以上の方々のサポートをしつつ、スタッフ全員で協力し合いながら、地域の方々の健康を考え、身体にやさしいおにぎりや豚汁を届けている。
「ハレルモcare」では
体に不安のある方の日常生活用具や住環境を、当事者やご家族と共に考えサポートをしている。
事業立ち上げは、苦労が絶えなかった。
必要な資金を借り入れることが難しく、断られることが多かった。
また、当初開所予定をしていた時期に、道の申請が下りず、3ヶ月遅れでスタートした。
おにぎり販売の売り上げが、
通所する方々の工賃(給与)となるため、
市内の公共施設や企業等への飛び込み営業を続ける日々。
開所当初より、「1人1人へ手厚い支援を」と考え
事業をスタートしたが、
利用者数よりも職員数が多いため
人件費が想定以上にかかり、資金が2年で底をついた。
おにぎりの売り上げを上げつつ、
通所者を増やし手厚い支援も
行っていくことの難しさを痛感した。
現在は、徐々に通所者も増え、
売り上げも安定してきているが、
おにぎり以外の収益を高める必要があり、模索する日々は続いている。
そんな米澤さんの作りたい将来は、
地域の方の孤独が解消されたり、事業所への理解が深まること。
「親は生まれつき何らかの不安を抱えた子供たちの将来を心配し続けることなく、子供も親も、そして誰もがもっと安心し、もっと自分らしく過ごすことが出来る地域社会を作ることが自分の仕事だ」と米澤さんは語る。